スケープゴート
- アディムクティ
- 7月25日
- 読了時間: 3分
2025.7.25(金)
世界中のあちらこちらで、大きな変化をもたらす地殻変動が起きていると感じています。
自分の心の中をフォーカシングすると・・・・
不満の顔をした人や、怒っている人の顔が見えて・・・
そのエネルギーの数値が大きくなって閾値を超えて・・・
1人をターゲットにして攻撃する群衆が浮かんできました。
不満や怒りの矛先が1人、または1箇所に向かうのはなぜ?
スケープゴート!!
攻撃性・敵意・欲求不満などの感情を、別の個人やグループに集中させるために、投影、もしくは置換えといったメカニズムが利用されるプロセスのことをいいます。
不満や怒りは自然の感情であるし、ネガティブなものから自分の身を守るために作動してしまう「投影」や「置き換え」も自然と言えば自然かもしれない。
「投影」とは、例えば・・・
「買い物に行ったが、欲しかったモノが高くて買えない。」
「私は一生懸命働いている。」
「一生懸命働いている私なら、それは手にいれることができるはず」という自信Aと、
欲しいモノを手に入れることができないという惨めさB。
AとB2つの相反する感情が心の中に起きる。
心は整合性を求めて勝手に動き始める。
自分に対する自信を維持しよう(A)を心の中に置き、手にいれることができなかったことで感じた惨めさ(B)を自分の外に追いやろうとする。
「一生懸命働いている私に惨めはありえない。それはきっと誰かのせいでこうなったんだ!」
外側のスクリーンに、自分の心Bを投影させるかのように作動させる。
そうすることでBを外側に出すことができ、整合は成功するから、ひとまずは安心し前を向くことができる。
その時に、スケープゴートを戦術として使う何者かが近づいてくる。
「そうなんだよ。その誰かとはこいつなんだ!」と解説して「1人」を提示する。
自分の中にあった惨めさ(B)が強ければ強いほど、その提示されたものにサッと飛びつきやすくなる。
「投影」を野放しのままにすると、それを利用する人が目の前に現れてしまうことがある。
野放しをしないために、私はこの絵を見るようにしました。
この絵は怒りの奥には悲しみがあるということを表した絵です。

自分の力では、「モノが高くなっている現状」を変えることはできないけれど、自分の心の中の葛藤を鎮めて調整することだけは自分の力でできます。
1.自分の心の中で起こっている不満や怒りをよく理解して許してあげます。
「不満なんだね。そう感じていいんだ!」
2、怒りの奥にある悲しさをじっと感じてみる。
例えば、買いたくても買えない惨めな自分に気づいてあげて、共感して涙する。
「あんなに高くてびっくりしたね・・・。欲しかったのに買えなくて悔しかったね。買うことを我慢したんだね・・・。」
そんな1人時間を、あえてそんな時こそ意図的につくってみます。
そう・・・一度外側に追いやってしまった惨めさBを、もう一度自分の内側に呼び込んでそっと温めてあげるのです。
怒りが吹き出して、静かな気持ちになれない時には、冷蔵庫から氷を1つとってきて握るようにしています。
「冷たっ!!」
それだけでも体の中の熱を少しは放出できます。
他のクールダウンのやり方もあれこれ取り入れて、自分にできることを何でもやってみたら、少しずつ冷静になれます。
そして冷静になればなるほど、スケープゴートを戦術として使う存在から距離をとりやすくなりますし、その分、取り込まれない可能性が高まると思います。
自分の中に沸き起こった「不満」も「怒り」も、自分が自分らしく生きていくためにとても大切な感情・・・それは自分のために、そして大切な人のために使いたい。誰かの欲望のために利用されることだけは避けたいものです。



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