
大好評いただいた春のワークショップ「野草塾」を、アディムクティのイベントとして再び開催いたします!
みんなでお散歩しながら野草を見つけ、食せるものと食せないものを見分け、香りと味わいを楽しみながら食してみましょう。
どんな野草にも驚くようなパワーがあります。
そのパワーをいただいて、自然と調和する人間の暮らし方に眼を開いてみませんか?
ワークショップでは、
野草の力を知る座学、
自然の中をお散歩しながら野草に触れその場で食したり、
摘んできた野草を調理して実食をしたりする体験を楽しみます。

講師 : 海野ちえこさん (野草塾講師)
アディムクティ萩原より メッセージ
3月に開催したワークショップ「野草塾〜春の野辺に出かけよう〜」の参加者様より「夏の野草塾」も開催してほしい!とのお声が多かったため、アディムクティのイベントとして開催することに決定いたしました。
先日、Eテレ「おとなの時間研究所」にもご出演された講師のちえさん。
真の豊かな暮らし方とは?を探し求める視聴者に、山野草の魅力を伝えるちえさんの一言一言には重みがあったことでしょう。
野草塾では、実際に野辺に出かけて摘み草をしたり、摘んできた野草を調理してみんなでいただいたりします。
食や暮らし方を見直す良いきっかけにもなりますよ。





夏の野草塾
先日、「夏の野草塾」をアディムクティのイベントとして開催しました。
今年の春に「好きなことをやれ!!」の講師として、野草塾の海野ちえこさんをお迎えして開催したところ、
「夏の野草塾もやってほしい!」
という参加者の声が多かったので、ちえさんにお願いをして、イベントとして開催しました。
さて、地球上の生命体の総重量における植物の割合は?
とAIに聞いてみたところ82%で、動物はわずか0.4%にも満たないとの回答を得ました。
私自身、ちえさんの野草塾に合計5回参加していますが、その度に野草の力に圧倒されています。
以前はただ敵に思えた草(こんなところに勝手に生えて!的な)に対しても、どれだけ私に力を与えてくれるものかと知ったことで、今では味方のようにも感じますし、尊敬の念も湧くようになりました。
ちえさんのお話では、草はその土に足りないものを補ってくれる知恵があるそうで、たとえばカルシウムが足りない土には、カルシウムの多い草が生えてくるのだそうです。
そしてそれをそのままにすると、使命を終えたかのようにその草は自然に枯れ、今度はまたその土に必要な栄養を持った違う草が生えてくるようになるそうです。
この繰り返しにより、土がものすごく豊かになり、やがて動物が食する実の成る植物が生えてくる・・・植物はありとあらゆる地球上の生命を支えてくれている、と言うのです。
どんな人からも学ぶことがあると思いますが、どんな植物からもそれはあるものだと、最近は思うようになりました。
さて、話を戻しまして、この時の塾での座学では、大変有意義で面白いことを学ぶ機会となりました。
・四季は決まっていると言うお話
私は今まで暑いと「夏が来た」寒いと「冬が来た」と言っていました。
ちえさんのお話では、
今年の場合ですと、
立春は2月3日
立夏は5月5日
立秋は8月7日
立冬は11月7日
と決まっていて、
立春から立夏までが春
立夏から立秋までが夏
立秋から立冬までが秋
立冬から立春までが冬
となるそうで、
その四季の最初の日から数えて18日前から18日間が「土用」と捉えられ、
この期間に体調を崩しやすいため、次の季節に備える暮らし方をする必要があるそうです。
土用丑の日に「うなぎ」というのは昔の人が考えた商戦で、クリスマスにはケーキを、バレンタインデーにはチョコを、という部類と同じなのだそうです。
(暑いと魚が売れなくて商売が立ち行かない、それなら一番高いうなぎを買ってもらおう、ということで始まった)
ちえさんは「確かに土用は体調を崩しやすいけれど、イワシでも十分なんだよね〜」と笑いながらおっしゃっていました。
私がこの話を聞いて、思ったことなのですが・・・。
ピアノを演奏する時に、自分の気分がいい時や自信があるところは早いテンポになりがちですが、気分が重い時や自信のあまり持てないところを弾くときには遅いテンポになってしまいます。しかも、自分ではあまり気づくことができません。
聴き手を意識して、より客観的にテンポを調整をしていこうとする時に活用するのが、メトロノームです。

メトロノームの速さは自分で調整します。
と言っても、1分間に四分音符がいくつ入るか、の数で一定の速さを選択していることになります。
1分間の長さは、遡ってたどると、地球の公転と自転の速さによって決まっているので、私の心の中の生命実感の時間(嬉しい時は時間を早く感じ、辛い時には遅く感じる)とは無関係になります。
一口で言えば、宇宙のリズムに自分の演奏の速さを合わせていく形になるわけです。
これと、四季がよく似ていると感じたのです。(宇宙のリズムで決まっている)
立春、立夏、立秋、立冬を意識して、暮らし方を変えてみたいと思いました。
生命実感の「暑い」や「寒い」に暮らし方を合わせてしまいがちです。
これほど暑いと今の生活の有り様を全て変えることはとても難しいことです。
今まで冷房をかけっぱなしで寝る秋を経験したことはありませんでしたが、今では冷房を夜中さえ止めることができません。
ですが、少しだけ意識を変えて、
地球の公転と自転から生まれた季節の変化、日の出や日の入り時間、こういった普遍的な宇宙のリズムに自分を合わせていくことを少しでも心がけたいと思いました。
今は立秋を過ぎたので、秋ということになります。
昔の人はこの季節を、夏の疲れを癒し、来るべき冬に備えるための大切な時間と捉え、日々の暮らしに様々な知恵と工夫を取り入れていました。
日没とともに寝る、という昔の人の知恵を意識したとき、今はだんだん早寝になっていく時期だということになるので、ちょっと早めに寝ることを心がけたいです。
秋に美味しいお米・秋刀魚・カツオ・サツマイモ・キノコも食してみようと思います。(秋刀魚は高いけれどね😩)
またSNSから少し離れて、ゆっくり本を読む時間をとる・・・なんてこともやってみたいと思います。
・五臓の調子を整えるというお話
人間の体を肝・心・脾・肺・腎の5つでとらえる東洋医学を少し教えていただきました。
これは五臓と呼ばれる考え方で、それぞれの臓器が体の特定の機能や感情、季節などと密接に関係しているとのことで、例を挙げて教えていただきました。
肝(かん): 血液の貯蔵や気の巡りを司り、精神の安定や自律神経系と関係するそうです。
心(しん): 血液を全身に送り出すポンプ機能に加え、精神活動や意識を司るそうです。
脾(ひ): 消化吸収を担い、栄養を全身に運びます。思考力や集中力とも関係が深いそうです。
肺(はい): 呼吸を司るほか、免疫機能や皮膚の潤いを保つ働きがあるそうです。
腎(じん): 生殖や成長、水分代謝、そして生命エネルギーを蓄える根源的な臓器だそうです。
この五臓のバランスが保たれていることが、健康な状態であると考えられており、
ちえさんは、ここで、いろいろな病気を挙げて、この5つの臓のどのあたりに根源的な原因があるかを示していただき、改善するための気を付ける内容や食事を教えてくださいました。参加者は熱心にメモを取っていました。
「がん」は自分で作り出した病気なので、自分で治すことのできる可能性も大きいとおっしゃっていました。
・日本の文化の素晴らしさを大切にというお話
今、マナーやしきたりを教えてくれる人がどんどん減っているので、ちえさんは気づいた時にはどんどん伝えるようにしてるそうです。
☆人の家に上がる時、素足では上がってはいけない
☆テーブルの上に荷物を置いてはいけない
☆敷居を踏んではいけない
☆親指以外の4本をお茶碗の底に添えて支えるなどといった食事の時のお椀の持ち方
もっとありましたが、ここでは省略ーーー
このしきたりやマナーの生まれた背景や、どうしてそれが相手への気遣いになるのか、など丁寧に話してくださいました。
例えば、
人間の足の裏の皮脂が、一度床につくと、取るのはとても厄介なことだから、人の家に上がる時には靴下などを履くのが相手への気遣いで礼儀・・・など。
理由がわかることが、マナーを知る時の大切なポイントだと思いました。
ちえさんの立ち居振る舞いはとても美しいのですが、どうしてそう見えるのかは説明できませんでした。
しかし、一つ一つ納得がいくと自分も少しだけ意識が変わって、振る舞いが変化するのがわかりました。
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この後、事務所から外に出て、夏の野辺に出かけ摘み草をしました。
摘み草が終わり、また事務所に戻って、ちえさんの作ってくださった薬膳料理をいただきました。

(手作り味噌で作られたお味噌汁が、なんと言っても美味しい。冬瓜の梅酢煮も夏にぴったりの酸味でした。)

(みんなで食べるご飯は美味しいです!)
参加者の皆さんも口々に美味しいと言って、中には作り方を聞いてメモを熱心に取っている方もいました。
いただいた後、胃のあたりがどんどん熱くなり、体調が整っていくことを実感しました。
夏には冷たいものを飲食したくなりますが、体の健康を思って、あえて温かいものや酸っぱいものを食す機会を作ることは自分でもできることだと思いました。
いい食事をすると、その日からまた食事を見直すことができます。
なかなか長続きしない私なのですが、ちょっとずつ工夫と改善をしていこうと思います。