top of page

好きなことをやれ!!vol.12

  • アディムクティ
  • 6月12日
  • 読了時間: 5分

更新日:6月13日

                                                              2025.6.12(木)


先日、ワークショップ「好きなことをやれ!!」の12回目を開催しました。


講師に、「こどもアドボケイト」の大石寿子さんをお迎えしました。


3月にアディムクティで開催したイベントの参加者様としていらっしゃった大石さん。

そこで初めてお会いをしました。


その時に、こどもアドボケイトに対する思いを語ってくださり、魅力的な人だな〜と思いましたし、こういう方が、今の社会にとても大切で重要な存在だと思いました。


「子どもアドボケイト」というのは、子どもが自分の思いや意見を表明できるようにサポートしたり、時には子どもの言葉を代弁したりする人のことです。



大石さんがどうして「子どもアドボケイト」を目指されたのか・・・・?


最初のきっかけは、歯科衛生士としてある施設の子どもの歯磨きの指導や磨き残しをケアするボランティアだったそうです。

目の前の子どもたちと接する中で、アドボカシのことを学ぶ必要性を感じ、勉強会への参加や、実践と経験を重ねていかれました。


その一方でもうひとつ、大石さんを突き動かしたものがありました。

それは、答えのない問いを突きつけられ、悶々とした自分自身の悩みを抱え込んでいたことでした。


その時の心ーーーー、どれだけ重かったか、苦しかったか、悔しかったか・・・私の想像の及ぶところではありませんが、聞いていて涙が溢れてきました。


その苦しさを乗り越えていく道として、「誰かのお役に立つこと」を選び、行動開始。


何があっても目の前の子どもに関わり続けることができたのは、もともと、愛情深いお人柄や教育に対しての強い関心をお持ちだったことに起因しているとは思いますが、それに加えてご自身の悩みがバネになっていらっしゃったからだと思いました。


大きな悩みを持つ人は、その悩みを乗り越えていく過程で、心がとてつもなく強くなるものだ・・・と改めて感じました。


好きなことをやれ!!では必ず講師の方の自分史を語っていただきます。


話が横道にそれてしまうのですが、先日友人が、佐藤航陽著の「ゆるストイック」という本を貸してくれました。


その中に、二極化や分断が進む現代を自分らしく生きる生き方として「物語(ストーリーを生む」という生き方を提案していました。

また物語を伝えることが、情報の伝達方法としても大変効果的だと述べていました。


例えば、最初はこうだった→つまづいた→あることに気づいた→そして生き方を変えてみた→結果はこうなって良かった・・・とします。


最後の「結果」や「成功」の情報を相手に伝えるのではなく、ストーリーそのものを相手にプレゼントした時、より情報が伝わりやすいという見解でした。


私はこの本を読んで、「あっ、アディムクティで開催しているワークショップそのものだ!!」と思い、とても嬉しくなりましたし、時代が大きく変わろうをしている今、「コトやモノ」ではなく「ストーリー」を求めている人が多くなっているのかも・・・そんなことも思いました。 


本題に戻ります・・・。


大石さんは、自分の悩みをオープンにはできない・・・・しかしそこを語らずして自分史も今現在の私の信条も語れない・・そこで大石さんがとった伝え方が素晴らしい!

私は心から感動してしまいました。


闇の中にあった時のご自身の心の声・言葉だけを、心を込めてゆっくり呟いてくださったのでした。


「苦しい・・・」

「ひどい・・・」

「ずるい・・・」

「なぜ・・・?」

「わかってほしい」


言葉は正確には覚えていませんが、そんな呟きのようなワードが私の心に沁み入りました。


何があったのか?という事実より、その現実を目の当たりにした時、自分はどんな気持ちになっていたのか?


・・・それだけで十分、誰かに伝わっていくものだと思いました。


後半は、子どもアドボケイトについての理解を深めるために、さまざまな説明や今の現状(なかなか思い通りに進まない状況など)を率直に語っていただきました。


またランチの後には、双六ゲームをやりながら、参加者一人一人が「子どもの権利」について立ち止まって考える機会を得ることができました。



星印にコマが着くと、カードを一枚引きます。


そこには、例えばこんな子どもの心のつぶやきが書かれています。


「いつも習い事で忙しい。日曜日はゆっくりしたいのに、◯◯教室とか、キャンプに勝手に申し込まれる」


「しゅくだいがわからなくて、できない。夜中までかかって寝られない。」


「部活で失敗するたびに、わたしだけ先生に大声でどなられる。」


「何から何まで親が買ってくる。ノートや鉛筆を自分で選べない。」


「公園で遊ぼうとしたら、ゲートボールしているから危ないよ、と言われて遊ばせてもらえなかった。」


などなど・・・。


すると今度はその呟きが、一体子どもの権利条約のどこの部分に関係し、どういった権利を行使できなかったのか、大人から与えてもらえなかったのかを照らし合わせてみる・・・そのようになっていました。


子どもの権利条約には色々あります。


例えば、


第2条

「人種・性別・宗教・障害・貧富の差・考え方などによって差別されない権利を持っています。」


第12条

「自分の意見を自由に表す権利を持っています。」


第16条

「知られたくないことを秘密にでき、また信用や評判を傷つけられない権利を持っています。」


など41条までカードには記載されており、どれも大人がわかっているようでわかっていない子どもの権利だと思いましたし、子ども自身もこの権利を持っていることを認識する必要があると思いました。


ゲームは楽しく進められるように、時々「好きな食べ物」を教えて、とか、「あなたの夢を聞かせて」とか、「歌を歌ってください」などが差し込まれており、息抜きをしたり楽しみながら進めていけます。


「権利」という難しい概念を子どもにも大人にも認識されやすいように上手く作られていると思いました。


ボードの絵も全て子どもの描いた伸び伸びとした絵が散りばめられており、作り手さん達の愛と優しさを感じました。


私も参加し、途中で竹内まりやの歌と加山雄三の歌を熱唱させていただきました🤭


また今回は初めての試みで、タイムスケジュールにランチを挟んでみました。

大勢で食べるランチは美味しい!!


講師の大石さん、参加者の皆様、ありがとうございました。


ブログを読んでくださったあなたとも、いつかワークショップでご一緒し、楽しい時間を過ごせたら嬉しいです。

 
 
 

Comments


bottom of page