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一緒に成長17

                                                             2024.8.30 (金)


先日、解離性人格障害からくる鬱症状のZさんの17回目のカウンセリングがありました。


今回は、対話のやりとりのスピードが速くなってきて、彼女との関係性が新しいフェーズに入った気がしました。


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今回のお話の中で彼女は、


「子供が受け入れられそうにない事実に関して、その時は本当のことを言えなかったけれど、


今後、他人から聞かされるくらいなら、自分が先に真実を伝えたい思いもある。


でも・・・怖い。」


とおっしゃっていました。


子ども一人一人が彼女に理解があることや、いつでも味方になってくれていることを彼女は強く感じています。


でも、だからこそ怖れも強くなっている感じがありました。


この葛藤を乗り越えていく力は、子どものことを信じる力にかかっていると思いました。


子どもが真実を知ってもそれを受け入れようとする力、


すぐにできなくても少しずつ受け入れて乗り越えていこうとする力、


子ども自身が、そういう親を選んで生まれてきたということ、


そういう経験を望んでいるということ、


その経験を通して、世の中に貢献したいと望んでいること、


「私はそのことを信じられる母親なんだ」と、自分自身を信じること、


そういう無限の可能性に眼を開いてほしい、と私の願いを率直に伝えてみました。


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前回のカウンセリングの時に、自分専用のSNSのグループを作りそのページ上で人格さんとのやりとりをしてみませんか?


と提案してみました。


自分の人格でいられる時には他の人格さんは表に出てこない、


他の人格さんが出てくる時には自分の人格はいなくなってしまう・・・、


結果、それぞれの人格とZさん自身が対話することは無理なんだよなぁ・・・、と私は思っていました。


しかしZさんが、Zさんの友人に送ったメッセージ(自分の中の他の人格が送ったもの)を履歴から読み返すことができるということはわかっていました。


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ある時私は、自分専用のSNSのグループを作成し、メモがわりに使っている知人の話を何気なくふーんと聞いていました。


「へー、それは便利だよね〜」と思い、


早速「のりちゃんの秘密のお部屋」というメンバー私1人だけ・・のSNSグループを作ってみました。


とても便利でした。


買い物のリスト、覚えておきたいちょっとした内容をメモ、


友人に長いメッセージを送るときに、まず「のりちゃんの秘密のお部屋」グループ のページに書き込んでみる。


そしてそこに送った文章を読んで、誤字脱字改行などを修正したり余分なものを削除してみる。


読み返してから友人に転送。



便利さを感じました。



そんなことをやり始めた時期と重なったこともあってか、自分専用のSNSグループを作成して、その中でテキストだけど、対話ができる!とひらめき、Zさんに提案したところ、


「やってみる」と言って、


「Zちゃんの部屋」(仮称)というグループを作ってくださいました。


読むだけですが、私もグループに加わりました。


そのページ上で、この1ヶ月で11人の人格さんとZさんとの対話が展開されました。


私も読むことができました。



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他の人格さんたちは、Zさんのことを怒ったり、Zさんに酷いことをした人に対しての怒りを表現したり、Zさんを励ましたり、Zさんの状態を分析をしたり・・・さまざまでした。


人格さん同士で話を展開したり、注意しあったり、言葉の語彙力が足りない人格さんの言いたいことを代弁したりしていました。


何となく人格さんの性格だけではなく、人格さん同士の関係性がつかめてきました。


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さらにもう一つ、私にひらめきが起きました。


8月上旬に、私の信頼するカウンセラーさんに勧められ、性教育に関する講演会と研修に2日間参加しました。


その中で、性被害にあわれたクライアントさんのカウンセリングに、エンプティー・チェア(空の椅子)を取り入れたところ回復に向かっていったという人の体験をうかがいました。


今まで私もいろいろな方とのカウンセリングに取り入れてみましたが、ここで聞いた体験というものは、


今の自分 VS 過去の自分


との対話だったのです。


もっと詳しくいうと、


トラウマを話せなかった過去の自分 VS トラウマを話すことができた今の自分


が対話するというエンプティー・チェアでした。


そうか、目に見える実在する人物だけにとらわれていた!と私は気づき、


彼女がエンプティー・チェアで人格さんと対話することが可能なのではないかと思いました。


早速、次回は人格さんの中で一番登場してくるFちゃんとエンプティー・チェアをやってみることになりました。


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カウンセリングをして自己の限界に気づく→次のカウンセリングまでの間、どうしたらいいのか悩む→思いがけないことや何気ないことに遭遇する→パッと「これをやってみよう」とひらめく→気持ちがまた前向きになる。



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